冬は寒いなりに気持ちがいい




家を出ると、雪が降っていた。





固い氷をアイスピックで砕いたような小粒の雪。



雪というか霰にちかい。





服にあたるとパラパラと小さな音。





冷たい空気に冷やされた手は


氷水にずっと手を浸けているような感覚だ。








3年前に登った九重 大船山


ボウガツルでテントの中から顔を出し、

見上げた星空の美しさには言葉を失った。



また、それ以上に素人なりに

木くずを燃やして沸かした

お湯で割った焼酎の美味さ。


あの場所と空気で呑む酒は

どんなに良い酒よりも特別だった。




雪、テント、大船の星空、黒霧島。。。




冬は寒いなりに気持ちがいい。